
もうすぐ大学は夏休み。
講義が終われば、今みたいに会えなくなるかもしれない。
そう考えるだけで、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
気づけば、ハルさんの言葉ひとつで、感情が左右されるようになっていた。
それに、離れるときに感じる小さな寂しさが、少しずつ大きくなっていく。
ただ優しい先輩で、一緒にいると安心できる人。
それだけのはずだったのに。
ふとした瞬間に思い出してしまう。
何気ない会話や、笑った顔、
名前を呼ばれたときの声。
——また会いたい。
そんな気持ちが、自然に浮かんでくる。
陸は、同じ講義が終わらなければいいのに…
と、思うと同時に、
自分の感情に戸惑っていた。

